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FSR通信 vol.67 厳しい納期が原因に(過労死白書)/高年齢者の雇用状況(厚労省)/年次有給休暇5日分の付与義務について

目次

ニュース&トピックス
・厳しい納期が原因に(過労死白書)
・高年齢者の雇用状況(厚労省)

気になる労務相談
□年次有給休暇5日分の付与義務について

ニュース&トピックス

厳しい納期が原因に(過労死白書)

◇ 厳しい納期設定や急な仕様変更を背景とした長時間労働が過労死を誘発

厚生労働省は平成30年度版過労死防止対策白書をまとめ、IT産業における
発生要因を明らかにした。

白書では、IT産業など過労死多発業種を対象とした調査研究結果を報告した。
脳・心臓疾患による労災支給決定を受けたSEとプログラマー計22人の長時間
労働の要因を分析したところ、「厳しい納期」が36.4%で最も多く、顧客対応
18.2%、急な仕様変更9.1%などと続いた。

精神障害の労災認定を受けたSEなど38人のストレス要因では、長時間労働が
28人を占めた。

ITエンジニア4万人を対象に実施したアンケートをみると、業務に関連する
ストレス・悩みで最も多いのは「納期厳守のプレッシャー」で48.5%に上った。
次いで「職場の人間関係」36.8%、「上司からの指導や部下・後輩への指導」
33.5%などとなっている。

企業が過重労働防止対策を講じるうえでの課題では「顧客の理解・協力が
必要」と回答した企業が6割近い56.1%に上った。

高年齢者の雇用状況(厚労省)

◇ 26%で70歳就労可能

中小企業と大企業の両方で、70歳以上まで働ける制度を整える企業が拡大して
いることが、厚生労働省がまとめた平成30年高年齢者の雇用状況集計で明らか
になった。

65歳までの高年齢者雇用確保措置を講じている企業の割合は、前年比0.1ポイ
ント増の99.8%に達した。従業員301人以上規模に限ると、全企業で継続雇用
制度などを導入している。

70歳以上まで働ける制度のある企業割合は前年結果を3.2ポイント上回る25.8%
に上った。企業規模別では、中小企業が3.1ポイント増の26.5%、大企業が4.7
ポイント増の20.1%と、いずれも増加している。

定年年齢を70歳以上に設定しているのは1.2%で、前年比0.1ポイント伸びた。

<気になる労務相談>

□ 年次有給休暇5日分の付与義務について

Q:年次有給休暇に関して、5日分の時季指定が会社に義務付けられると聞きます。
当社では1元管理できるように年休付与日の統一も検討しています。この場合、
全従業員について「年度単位で5日の時季指定」をすれば足りるのでしょうか。

A:労基法の改正により「年休の確実な取得」のための新たな仕組みが設けられま
した。使用者は、年休のうち5日について年休付与の基準日から1年以内に時季
指定をすることにより与えなければなりません(付与日数が10日以上の労働者
が対象)。適用は平成31年4月1日以降の最初の付与日からです。

ただし、「労働者自身の時季指定」「計画的付与」により時季指定がなされたとき
は、その日数を5日から差し引くことができます。

時季指定に際しては、あらかじめ労働者の意見を聴取する必要があり、その意
見を尊重するよう努めなければなりません(労基則24条の6)。

そこで、ご質問のように付与日を統一しようとのご質問ですが、労基則でも、
それに合わせた取扱いルールを定めています(24条の5)

基本的には統一された付与日から1年以内に5日の年休取得日を指定する形とな
ります。しかし、付与日を変更する場合、従来の基準日(原則として入社から6
ヶ月を超えて勤務する日)と統一後の基準日の間が1年に満たないという現象が
生じます。「1年未満の端数が生じた」期間の処理が問題となります。

労基則では、「①法定通りの付与日を基準日」、「②前倒しの場合の付与日(例え
ば入社時に付与し、その後1年ごとに付与する場合)を第1基準日」、「③統一後
の付与日を第2基準日」と呼びます。「端数が生じた」ときは、履行期間(基準
日または第一基準日を始期として、第2基準日から1年を終期とする期間)を
通して1回の時季指定をします。

具体的には、履行期間の月数を12で除した数に5を乗じた数値が、時季指定す
べき日数となります。

 

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