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FSR通信 vol.73 パワハラ改正法案が衆院通過/下請け会社へ負担押しつけ/フレックスタイム制について

目次

ニュース&トピックス
・パワハラ改正法案が衆院通過
・下請け会社へ負担押しつけ

気になる労務相談
□フレックスタイム制について

ニュース&トピックス

パワハラ改正法案が衆院通過

パワハラ防止の諸規定は、労働施策総合推進法(かつての雇用対策法)に盛り込ま
れる予定となっている。均等法のセクハラ防止と同様、相談体制の整備や労働者へ
の不利益取り扱いの禁止が事業主に義務付けられ、紛争解決委員会の調停等の対象
となり、企業名が公表される場合もあるとしている(改正労推法30条の2ほか)。

「いじめ、嫌がらせ」すなわちパワハラを理由とする労基署等への相談件数は、一
昨年までで6年連続最多となっている。

ただ、ILOの調査した80か国のうち、60か国は職場のハラスメントを直接刑罰や
損害賠償の対象にしているが、日本はG7で唯一罰則等を設けていない。国際的な
標準からみれば、規制は必ずしも厳しい規制とは言えない。

下請け会社へ負担押しつけ

政府によると、改正労働基準法が施行され、国を挙げて働き方改革を推進しているが、
取引の一方当事者の働き方改革の影響が、その取引の相手が方に対して負担となって
押し付けられる可能性を訴えている。

自らが取り組んだ業務効率化の結果が取引相手に奪われ、享受できなくなるケースも
想定できる。結果として業務効率化の意欲を損ね、社会全体として働き方改革の勢い
を失わせる恐れがあると指摘した。

厚労省、公取委、中企庁の3者はこのほど、改めて相互通報制度の強化について協議、
申し合わせを行った。

通報対象となるのは、労働基準監督署などが下請会社に監督指導を実施した結果、労
基法または最低賃金法違反が発覚した事案において、併せて親事業者による下請法違
反(買いたたき、下請代金の減額、不当な給付内容の変更ややり直しなど)、さらに
独禁法違反が認められるケースとした。

労基署は、違反事案を把握した都度、都道府県労働局に報告、さらに同報告に基づき
厚労省本省が、下請会社名の秘匿など秘密保持に万全を期した上で、公取委または中
企庁に通報する、とした。

<気になる労務相談>

□フレックスタイム制について

Q:労基法の改正により、フレックスタイム制の清算期間が最長3ヶ月に延長されまし
た。時間外上限規制の強化に関しては、フレックスタイム制も例外でないと認識し
ています。最終月にまとめて時間外が計上される可能性がありますが、1ヶ月「100
時間未満」の規定はどのように適用されるのでしょうか。

A:フレックスタイム制は、「清算期間を平均して週40時間以内であれば、1日・1週の
法定労働時間を超えて労働させても割増不要」の仕組みです。

しかし、精算期間の上限を1ヶ月から3ヶ月に延ばすに際し、割増賃金の計算方法に
特例を設けました(労基法32条の3第2項)。

1ヶ月越3ヶ月以内のフレックスタイム制の場合、割増の有無は2段階でチェックし
ます。
①1ヶ月単位では、次の上限枠を超えた部分が割増賃金の対象となります。
上限枠 = 50時間 × 1ヶ月の暦日数 ÷ 7日
②清算期間全体の上限枠(法定労働時間枠)は次のとおりとなります。ただし、こ
の上限を超えた部分から、①により既に清算した時間を除くことができます。
上限枠 = 40時間 × 清算期間の暦日数 ÷ 7日

たとえば、3ヶ月の清算期間のうち第1ヶ月目と第2ヶ月目に、週平均の実労働時間
が40時間を超えるけれど、50時間以内には収まる状態だったとします。この場合①
による清算は不要です。

しかし、週平均40時間を超えた部分は全て、②による清算時に顕在化します。
ご質問にある「最終月にまとめて時間外が計上される」とは、このことを指すと思わ
れます。

清算期間の最終月に限っては、「単月100時間未満(休日労働含む)」等というルール
は、前述の①の時間と②により計算した時間の合計を対象として適用されます(平30
・12・28基発1228-15号)。

ですから、第1・2ヶ月目に40時間枠を大きく超えている場合、最終月の残業管理は
慎重に行う必要がございます。

 

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図っていきたいと思っております。
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