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FSR通信 vol.76 高年法改正 2段階で義務化/最低賃金改定の答申出揃う/時間外労働を指示した管理職の責任について

目次

ニュース&トピックス
・高年法改正 2段階で義務化
・最低賃金改定の答申出揃う

気になる労務相談
□時間外労働を指示した管理職の責任について

ニュース&トピックス

高年法改正 2段階で義務化

厚生労働省は、令和2年開催の通常国会に高年齢雇用安定法の大幅改正案を提出
する方針を明らかにした。今年秋ごろから審議会による具体的検討を開始する。

人生100年時代を迎え、働く意欲のある高齢者が十分に能力を発揮できるよう、
企業による70歳までの雇用・就業維持を努力義務化する意向。第二段階では、
義務化して行政指導に応じない企業を公表できる仕組みに移行させる。

現行法では希望者全員の65歳までの雇用が義務化されているため、それ以後に
ついて、高齢者の能力やその他の状況に応じた様々な雇用・就業の方法を用意
するとした。

企業が用意すべき法制度上の選択肢として、①定年廃止、②70歳までの定年延
長、③継続雇用制度の導入(子会社・関連会社での継続雇用含む)、④他の企業
(子会社・関連企業以外)への再就職、⑤高齢者とのフリーランス契約による
資金提供、⑥起業支援、⑦社会貢献活動に対する資金提供、の7つを想定して
いる。

最低賃金改定の答申出揃う

厚生労働省はこのほど、全国すべての地方最低賃金審議会が令和元年度の地域別
最低賃金改定額を答申したと発表した。改定額の全国加重平均額は前年度から27
円引き上げ901円に達した。引き上げ率は前年度の3.07%を上回る3.09%に達し、
3%を超えるのは平成26年以降4年連続となる。

引き上げ額27円は前年度より1円高く、昭和53年度に最賃改定の「目安制度」
が始まって以降で最大となった。

東京(1013円)と神奈川(1011円)は全国で初めて時間額が1000円を突破した。
最高額である1013円(東京)に対する最低額790円(鹿児島)の比率は前年度比
0.7%増の78.0%となり、5年連続で改善している。

中央最低賃金審議会の目安を上回る引き上げ額を答申したのは19県に上った。
鹿児島では、全国で6年ぶりに目安よりも3円多く引き上げている。

答申された改定額は都道府県労働局で異議申し出に関する手続きを経て、10月
上旬に順次発行される予定。

<気になる労務相談>

□時間外労働を指示した管理職の責任について

Q:時間外労働の上限規制が厳しくなり、36協定の順守を心掛けていますが、「長時間
労働を伴うような業務命令」を出さざるを得ない状況も生じます。後日、過重労働を
めぐるトラブルが発生した場合、「直接指示を出した」中間管理職も、責任を問われ
ることがあるのでしょうか?

A:労基法では、時間外労働等の管理等について「使用者」の順守すべきルールを定め
ています。適法な時間外・休日労働(36)協定に基づかない時間外労働等は、労基法
32条違反として罰則の適用を受けます。改正法により「単月100時間未満」「複数月
80時間」等の制限を超える場合についても、直接、罰則の適用が規定されました(36
条6項)。

労基法での使用者とは、①事業主 ②事業の経営担当者 ③その他労働者に関する事
項について事業主のために行為するすべての者、となっています。③その他には、
「取締役、工場長、部・課長、作業現場監督者等が、その権限と責任に応じて該当す
る」とされています(労基法コメンタール)。

基本的には「行為者」が責任を問われますが、同時に事業主(個人事業主または法人)
にも罰金刑が課されます。ただし事業主(個人事業主または法人の代表者)が違反防
止措置を講じた時を除きます。

形のうえで「残業の指示を出す」のは中間管理職ですが、「実質的な権限を与えられ
ておらず、単に命令の伝達者に過ぎぬ場合は使用者とみなされない」とされています
(昭22・9・13基発17号)。

 

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