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FSR通信 vol.87 男性育休拡大を検討/1日は個人ごとに 時間取得のQ&A改定/「年5日の年休の時季指定」について

目次

ニュース&トピックス
・男性育休拡大を検討
・1日は個人ごとに 時間取得のQ&A改定
・「年5日の年休の時季指定」について

ニュース&トピックス

 

男性育休拡大を検討

厚生労働省は、男性の育児休業取得促進対策の検討を開始した。子の出生後に
育児休業を取得する枠組みの見直しや育児休業の分割取得要件、分割回数など
がテーマとなる模様である。

子の出生直後の取得促進では、対象となる期間、取得可能日数、権利義務の構
成、要件・手続きなどを議論する。また、妊娠・出産(本人または配偶者)の
申出をした労働者に対する制度周知方法と取得環境の整備のあり方、育児休業
の分割取得を認める場合において、その要件と回数なども検討課題とした。

今年7月に閣議決定した「経済財政運営と改革の基本方針2020」によると、配
偶者の出産直後の男性の育児休業取得を、一層強力に促進する方策の検討を課
題に挙げていた。

育児休業取得率は、女性83%に対して、男性は8%に達していないのが実態。
「男性・正社員」が育児を目的とした休暇・休業制度を利用しなかった理由を
みると、「会社で育児休業制度が整備されていなかったから」「収入を減らし
たくなかったから」「職場が育児休業制度を取得しづらい雰囲気だったから」
が多くなっている。

 

1日は個人ごとに 時間取得のQ&A改定

厚生労働省は来年1月1日に施行となる子の看護休暇と介護休暇の時間単位取得
に関するQ&Aを改定した。改定で追加された質問によると、社内に所定労働時
間が異なる労働者が混在する場合、1日分の休暇の時間数は労働者ごとに決まる、
としている。

年度の途中で所定労働時間が短くなるケースでは、残った日単位に満たない時
間数は変動に比例して変わるとした。たとえば介護休暇が3日と3時間残ってい
る労働者の所定労働時間を、8時間から5時間に短縮したときは、3時間に8分の
5を掛けた値(1.875)の、1時間未満の端数を切り上げ2時間とする。

変形労働時間制が適用されている労働者は、変形期間における1日の平均所定
労働時間数が1日分の休暇になるとした。

「年5日の年休の時季指定」について

Q:本人の意見を踏まえ、すでに今年度の年休取得日を決定済みの従業員がいます。まだ
最初の取得予定日は到来していませんが、ご家族から「急に病院に連れていく」と連絡
がありました。仮に5日以上休めば、「使用者による時季指定」は白紙に戻るのでしょ
うか。

A:使用者は、年休付与の基準日から1年以内に年休を5日取得させる義務を負います(
労基法39条7項)。対象は、法定の付与日数が10日以上(繰越分は除く)の従業員です。
確実な年休消化のため使用者は5日の時季指定を行いますが、「本人が取得した年休、
計画的付与による年休の日数」を5日から除くことができます(同条8項)。

時季指定は「期首に限らず、期間途中に行うことも可能」としています(厚労省Q&A)
。期間途中で時季指定する予定の場合、それ以前に入院等で5日の年休を使ってしまえ
ば、事業主の時季指定義務は消滅します。

一方、期首などに5日のスケジュールを決定済みの場合、取得予定日以外に休む際には、
取得時季の変更に該当するか否か確認が求められます。法の規定により使用者が指定し
た取得時季は、使用者・労働者のいずれからも「一方的に」変更できません。ただし、
「使用者が労働者に対する意見聴取の手続き(労基則24条の6)を再度行い、その意見
を尊重することによって変更することは可能」とされています。

従業員から予定と別にまとめて年休消化の希望があれば、指定時季を変更するか否か、
労使で話し合う必要があります。調整を経ずに従業員が年休を取得し、累計が5日を
超えた場合、使用者に対する「5日の付与義務」は免除されます。しかし、「当初使用
者が行った時季指定は、当然に無効とならない」とされています(厚労省Q&A)。

本人が年休残日数をよく確認せずに申請すれば、会社が指定した時季になって、残日数
が不足するという事態も起こりえます。この場合、その時点で改めて指定時季の変更等
の手続きを要します。会社による時季指定が「自動的に白紙になる」わけではない点に
留意が求められます。

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