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FSR通信vol.90 キャッシュレス決済業者へ賃金振込/「カスハラ」でマニュアル作成へ/退職証明書の再交付について

目次

ニュース&トピックス
・キャッシュレス決済業者へ賃金振込 労基則で要件明記へ
・「カスハラ」でマニュアル作成へ 省庁連携し対応策示す

気になる労務相談
・退職証明書の再交付について

ニュース&トピックス

キャッシュレス決済業者へ賃金振込 労基則で要件明記へ

QRコードなどを用いたキャッシュレス決済業者(資金移動業者)の利用が急速に拡大
し、業者アカウントへの賃金支払ニーズが広がっている。令和2年に閣議決定した
「成長戦略フォローアップ」では、早期の制度化を求めていた。

厚労省は、昨年8月から、この問題に対する検討を進め、労基則の改正により、要件
を満たす業者に限定して賃金支払いを認める方針。現行でも、資金決済法などに基づ
き、すべての業者に必要な規制がなされている。これを「1階部分」と位置づけ、
さらに「2階部分」の保護策を講じる。

労基則では、「賃金の確実な支払い」を担保するため、民間保険による保証、適時の
換金性確保、不正引出しの対策等の要件を明確化する。

保証機関は、業者破綻時には、労働者に一定額を早期に支払い、財務局に対し供託金
の還付請求を行う流れを想定し、これにより、安全性を確保するとしている。

「カスハラ」でマニュアル作成へ 省庁連携し対応策示す

厚労省は、「顧客からの著しい迷惑行為」に関する防止対策の推進に向け、関係省庁
横断的な連携会議をスタートさせた。対象となるのは、カスタマーハラスメントやク
レイマーハラスメント(顧客・消費者・取引先からの悪質なクレームや不当な要求)。

連携会議には、厚労省のほか、経済産業省、国土交通省、農林水産省に加え、オブザ
ーバーとして法務省、警察庁も参加する。

仕事上で接する顧客等には、会社の就業規則の適用がないため、効果的な対策を取る
のは困難。一方で、企業は労働契約締結に伴い、安全配慮義務が生じ、外部からの迷
惑行為についても、労働者の心身の健康確保が求められている。

会議では、職場のパワーハラスメントとの相違点を踏まえた実態調査を踏まえ、令和
3年度中にマニュアルをまとめる方針としている。

気になる労務相談

退職証明書の再交付について

Q:1年半前に退職した労働者から、「再度転職したため、退職証明書を送ってほしい」
という連絡がありました。退職直後にも一度は退職証明書を渡しているのですが、
再交付に応じる必要はあるのでしょうか。

A:2年の時効へかかる前なら応じるべき

退職した労働者が以下の5項目に関する証明書を請求してきたとき、使用者は遅滞なく
交付しなければなりません(労基法22条1項)。5項目とは、①使用期間、②業務の種
類、③その事業における地位、④賃金、⑤退職の事由(解雇の場合はその理由を含む)
です。ただし、労働者の請求しない事項を記入してはならず(同条3項)、解雇の事実
のみの記載を求めてきた場合には、理由を記載してはいけません(平11・1・29基発
45号)。

退職等の証明書の請求回数に制限はありません(平11・3・31基発169号)が、請求
権には同法115条で定める2年の時効が適用されます。令和2年の法改正で時効に変更
がありましたが、同法22条は変わらず2年のままとなっています。

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