エフエムNOW

TOPページ >> エフエムカレッジ >> 社会保険労務コラム「FSR通信」 >> FSR通信vol93 36協定の指導員を配置/改正育児・介護休業法関連の省令・指針公布/休職期間満了による退職者の有給休暇について

FSR通信vol93 36協定の指導員を配置/改正育児・介護休業法関連の省令・指針公布/休職期間満了による退職者の有給休暇について

目次

ニュース&トピックス
◇厚生労働省 36協定の指導員を配置 監督指導態勢の強化へ
◇改正育児・介護休業法関連の省令・指針公布

気になる労務相談
□休職期間満了により退職する労働者にも有給休暇5日取得は必要か?

 

ニュース&トピックス

厚生労働省 36協定の指導員を配置 監督指導態勢の強化へ

厚生労働省は、令和4年度に長時間労働の是正に向けた監督指導体制の強化を
図ることを公表した。具体的な施策は次の(1)~(4)を実施する予定とな
っている。

(1)都道府県労働局と労働基準監督署に「時間外及び休日労働協定点検指導
員」を配置し、労働条件などの相談や助言指導体制を充実させる。さらに、
労働基準監督官OBを活用して、労働基準監督機関の監督指導体制を強化
する。

(2)長時間労働の是正対策では、助成やコンサルタントによる助言などを通
じ生産性を高めながら労働時間の縮減に取り組む中小事業者を支援する。

(3)時間外および休日労働協定(36協定)未届事業場や新規の事業場等に対
しては、時間外労働の上限規制の説明など過重労働防止に関するセミナー
を開催して周知する。

(4)年次有給休暇の取得拡大に関しては、使用者による時季指定義務の周知
徹底および時間単位年次有給休暇の導入を促す。

厚生労働省では長時間労働の是正に向けた取り組みを強化しており、令和2年
度は24,042事業場を対象に監督指導を実施、違法な長時間労働があったものと
された事業場は8,904事業場あった。また、過重労働による健康障害防止措置が
不十分なため改善指導を受けたのは9,676事業場となっている。

改正育児・介護休業法関連の省令・指針公布

厚生労働省は、令和4年4月から段階的に施行される、いわゆる「育児・介護
休業法」に関連する省令・指針を公布した。今回の改正により、令和4年4月
からすべての企業で、「本人または配偶者の妊娠・出産」を申出した労働者に
対して、事業主は制度周知と意向確認を個別に行うことが義務となる。省令・
指針では説明が必要な事項を具体的に定めているほか、制度周知と意向確認に
あたって「育児休業の取得を控えさせるような周知や確認をしてはならない」
ことが定められた。併せて、厚生労働省ホームページでは社内規定の例なども
公表されている。

厚生労働省:育児・介護休業法 改正ポイントのご案内(リーフレット)
<https://www.mhlw.go.jp/content/11900000/000789715.pdf>

 

気になる労務相談

□ 休職期間満了により退職する労働者にも有給休暇5日取得は必要か?

Q:入社から2年半が経過する少し前より、病気で休職を開始した従業員がいます。
 休職の上限は、勤続年数に基づき半年ですが、まもなく満了を迎え退職となる見込み
 です。休職開始後に勤続2年半の付与基準日を迎え、年12日の年次有給休暇を付与し
 ていますが、この場合も労基法上の5日の取得義務の対象となるのですか。

A:履行の義務を果たせず不要

使用者は、年休について、付与基準日からの1年間(付与期間)の中で5日与えなけ
ればなりません(労基法39条7項)。対象は、付与日数が10日以上の労働者です。
確実な取得に向け、時季指定を行い、さらに実際に取得させることが必要です。労働
者自らが取得した分は5日から除きます。

一方で、休職中は労働義務がないため、休職者は年休請求権を行使できないこととな
っています(昭31・2・13基収489号)。

ご質問のように、付与期間の以前から休職しており、付与期間中に一度も復職しなか
った場合など、使用者にとって義務の履行が不可能なケースでは、5日取得させなく
ても労基法違反を問われないとされています(平31・4厚生労働省「改正労働基準法
に関するQ&A」)。逆に、付与期間の途中で復職し履行可能な場合は、取得させる
ことが必要になるといえます。

人事業務の課題に対して、多くの課題解決を実現した専門コンサルタントがご相談を承ります。

ご相談フォーム
ご相談フォーム